【Wingsこそだてゼミ】第8回:賢い子の特徴とは? IQとEQの違い、伸ばし方

こんにちは!Wingsインターン生のRioです。

突然ですが、賢い子というとどのような特徴を持った子を思い浮かべますか?親の言うことをよく聞く、学校の成績が良い、創造性が高い…賢さにも色んな種類があり、さらには時代によって解釈が違うため、「賢い子とは○○な子だ!」と一括りに表現するのは難しいですよね。今回のこそだてゼミでは、IQとEQの違いに着目し、将来お子さんが社会に羽ばたいていくために重要となるEQの伸ばし方を見ていきたいと思います。

このブログはこんな人に読んでほしい

  • これから子育てが始まる方
  • 現在2~5歳のお子さんをお持ちの方
  • 子どもを幸せにするヒントが欲しい方
  • IQとEQの違いについて知りたい方
  • 子育て方法について模索中の方

目次

  • これからの時代に求められる賢さとは
  • IQとEQの特徴・違い
  • EQが高いと何がいいの?
  • 子どものEQを伸ばすためにできること
  • Wings Global Homeでの取り組み
  • まとめ
    • 自分の子どもに幸せな人生を歩んでほしい、というのはすべての親御さんに共通する願いでしょう。そして、「学歴がすべてではない」と言いつつも、将来の可能性を広げるためには、「勉強はできた方が良い」「偏差値の高い学校に行ってほしい」と考えるのが一般的かと思います。

      ところが、IT化が進みAIも普及しつつある現在、勉強や学歴だけでは安心できない時代になってきました。

      総務省(2018)の調査によると、AIの普及に対応するために企業が従業員に求める能力について、「論理的思考などの業務遂行能力」や「企画発想力や創造性」に次ぎ、「人間的資質」も40%以上の企業が回答しました。このことから、学業の能力(≒認知能力)とそれ以外の能力(≒非認知能力)の両立こそ、これからの時代に求められる賢さなのではないでしょうか。

      非認知能力についての説明は、過去のブログも参考にしてみてください!

      ここからは、認知能力-非認知能力の対としてよく挙げられるIQとEQに着目し、それぞれの特徴を見ていきましょう!

      IQ (Intelligence Quotient)知能指数を示す言葉で、これが高いと思考力に優れ、学習力や処理能力に優れる傾向が見られます。学校の成績が良いという「賢い」は、これに近い意味なのではないでしょうか?ただし、IQは先天的な要素が大きく、努力しても伸ばすには限界があると言われています。

      これに対してEQ (Emotional Intelligence Quotient)は、「こころの知能指数」と呼ばれています。1990年にアメリカの心理学者、ピーター・サロベイ、ジョン・メイヤー両博士によって、

      感情をうまく管理し、利用できることは、ひとつの能力である

      というEQ理論が提唱されました。元々彼らが着目したのは、アメリカのような能力社会で「ビジネスにおける成功の要因とは何か」を探ることでした。そこで行ったのが、ビジネスパーソンを対象にした広範な調査研究です。

      その結果明らかになったのがこのEQ理論。「ビジネスで成功した人に共通するのは、自分の感情の状態を把握しコントロールでき、他者の感情を読み取るのが上手い」ということが分かったのです。

      EQが高いと具体的にどんないいことがあるのか、高い人の特徴から考えてみましょう。

      <EQが高い人の特徴>

      • 他人のミスに寛容である
      • 自身のモチベーションを管理できる
      • 聞き上手で共感力が高い
      • 自分の感情を客観的に捉えられる
      • 忍耐強く、真面目に努力できる

      このような特徴を持つ人なら、学校やビジネスの場で周囲と良好な人間関係を築きながら、多少の困難は上手く乗り越えられそう、と想像できますよね。EQの高さは、人生の豊かさに繋がると言うことができるでしょう。

      実はこのEQ、先天的な要素が大きいIQと対照的に、日々の工夫で高めることができるのです!

      お子さんのEQを高めるには、脳が急速に発達する6歳までの土台作りがポイントになります。それでは、EQを伸ばすためにどんなことができるのでしょうか?これまでの研究で、EQを高める絶対的な方法は明らかになっていませんが、効果があると考えられるものを見てみましょう。

      1. スキンシップを取る

      思いやりを持った行動ができるようになるには、まずはお子さん本人が愛情をしっかりと受けることが大切です。「自分は愛されているんだ」という安心感を得ることで精神が安定し、周りの人に心を開けるようになると考えられます。EQを伸ばす上でのスキンシップは、乳幼児期に大切とされるアタッチメント形成ともよく似た構造なので、ぜひこちらの回もご覧ください。

      2. 読み聞かせをする

      絵本の世界を想像し、登場人物の気持ちを考えることは、実際の対人関係の練習になります。ただ文字を読むだけではなく、「なんでこんなことをしちゃったんだろう?」「どんな気持ちだと思う?」という問いかけを入れることで、相手の気持ちを察する力が身につくでしょう。

      3. 実際の友人関係から学ぶ

      お子さんにできるだけ良好な対人関係を築いてほしい、という願いは多くの親御さんに共通すると思います。実は、友人関係で悩む場面にもEQを高めるチャンスが隠れているのです。例えば、お子さんがお友達と上手くいかないことがあった時、すぐに大人が間に入って回避させるのではなく、「○○ちゃんは何がイヤだった?」「なんで相手を怒らせちゃったんだろう?」と一緒に考えることで、自分の感情と物事の因果関係を整理するきっかけになります。感情がクールダウンしてからは、相手の気持ちをきちんと理解し、お子さん同士でコミュニケーションを取って和解できると、なお良いですね!

      Wings Global Homeでは、教室で過ごす時間の中で子どものEQを高める工夫をしています。それでは、実際に教室の様子を見てみましょう!

      Wingsでは、異年齢混合教育を行っているため、3~5歳が日々の活動をともにします。その中でも特徴的なのが、Job Chartと呼ばれる係活動。年上の子が年下の子をサポートしながら、各自の役割をこなしていきます。このように、あえて異なる発達レベルの子同士が同じ教室内で過ごすことで、相手の気持ちを考えながら行動するトレーニングになるのです。

      Job Chart以外にもWingsでは全体として、自分で考え、生徒同士や先生と話し合いながら一緒に取り組んでいくカリキュラムが多く、思いやりがある=EQが高い子を育てるのを意識したものになっています。

      いかがでしたでしょうか?今回は、EQの特徴や伸ばし方について見てきました。次回以降のこそだてゼミもお楽しみに!

      これからの時代に求められる賢さとは

      自分の子どもに幸せな人生を歩んでほしい、というのはすべての親御さんに共通する願いでしょう。そして、「学歴がすべてではない」と言いつつも、将来の可能性を広げるためには、「勉強はできた方が良い」「偏差値の高い学校に行ってほしい」と考えるのが一般的かと思います。

      ところが、IT化が進みAIも普及しつつある現在、勉強や学歴だけでは安心できない時代になってきました。

      総務省(2018)の調査によると、AIの普及に対応するために企業が従業員に求める能力について、「論理的思考などの業務遂行能力」や「企画発想力や創造性」に次ぎ、「人間的資質」も40%以上の企業が回答しました。このことから、学業の能力(≒認知能力)とそれ以外の能力(≒非認知能力)の両立こそ、これからの時代に求められる賢さなのではないでしょうか。

      非認知能力についての説明は、過去のブログも参考にしてみてください!

       

      認知能力と非認知能力のバランスが重要ってことですね!

       

      IQとEQの特徴・違い

      ここからは、認知能力-非認知能力の対としてよく挙げられるIQとEQに着目し、それぞれの特徴を見ていきましょう!

      IQ (Intelligence Quotient)知能指数を示す言葉で、これが高いと思考力に優れ、学習力や処理能力に優れる傾向が見られます。学校の成績が良いという「賢い」は、これに近い意味なのではないでしょうか?ただし、IQは先天的な要素が大きく、努力しても伸ばすには限界があると言われています。

      これに対してEQ (Emotional Intelligence Quotient)は、「こころの知能指数」と呼ばれています。1990年にアメリカの心理学者、ピーター・サロベイ、ジョン・メイヤー両博士によって、

      感情をうまく管理し、利用できることは、ひとつの能力である

      というEQ理論が提唱されました。元々彼らが着目したのは、アメリカのような能力社会で「ビジネスにおける成功の要因とは何か」を探ることでした。そこで行ったのが、ビジネスパーソンを対象にした広範な調査研究です。

      その結果明らかになったのがこのEQ理論。「ビジネスで成功した人に共通するのは、自分の感情の状態を把握しコントロールでき、他者の感情を読み取るのが上手い」ということが分かったのです。

       

      これからの時代に活躍するには、IQだけでなく、自分の感情をコントロールするEQも大切!

       

      EQが高いと何がいいの?

      EQが高いと具体的にどんないいことがあるのか、高い人の特徴から考えてみましょう。

      <EQが高い人の特徴>

            • 他人のミスに寛容である
            • 自身のモチベーションを管理できる
            • 聞き上手で共感力が高い
            • 自分の感情を客観的に捉えられる
            • 忍耐強く、真面目に努力できる

      このような特徴を持つ人なら、学校やビジネスの場で周囲と良好な人間関係を築きながら、多少の困難は上手く乗り越えられそう、と想像できますよね。EQの高さは、人生の豊かさに繋がると言うことができるでしょう。

      実はこのEQ、先天的な要素が大きいIQと対照的に、日々の工夫で高めることができるのです!

      子どものEQを伸ばすためにできること

      お子さんのEQを高めるには、脳が急速に発達する6歳までの土台作りがポイントになります。それでは、EQを伸ばすためにどんなことができるのでしょうか?これまでの研究で、EQを高める絶対的な方法は明らかになっていませんが、効果があると考えられるものを見てみましょう。

      1. スキンシップを取る

      思いやりを持った行動ができるようになるには、まずはお子さん本人が愛情をしっかりと受けることが大切です。「自分は愛されているんだ」という安心感を得ることで精神が安定し、周りの人に心を開けるようになると考えられます。EQを伸ばす上でのスキンシップは、乳幼児期に大切とされるアタッチメント形成ともよく似た構造なので、ぜひこちらの回もご覧ください。

      2. 読み聞かせをする

      絵本の世界を想像し、登場人物の気持ちを考えることは、実際の対人関係の練習になります。ただ文字を読むだけではなく、「なんでこんなことをしちゃったんだろう?」「どんな気持ちだと思う?」という問いかけを入れることで、相手の気持ちを察する力が身につくでしょう。

      3. 実際の友人関係から学ぶ

      お子さんにできるだけ良好な対人関係を築いてほしい、という願いは多くの親御さんに共通すると思います。実は、友人関係で悩む場面にもEQを高めるチャンスが隠れているのです。例えば、お子さんがお友達と上手くいかないことがあった時、すぐに大人が間に入って回避させるのではなく、「○○ちゃんは何がイヤだった?」「なんで相手を怒らせちゃったんだろう?」と一緒に考えることで、自分の感情と物事の因果関係を整理するきっかけになります。感情がクールダウンしてからは、相手の気持ちをきちんと理解し、お子さん同士でコミュニケーションを取って和解できると、なお良いですね!

      Wings Global Homeでの取り組み

      Wings Global Homeでは、教室で過ごす時間の中で子どものEQを高める工夫をしています。それでは、実際に教室の様子を見てみましょう!

      Wingsでは、異年齢混合教育を行っているため、3~5歳が日々の活動をともにします。その中でも特徴的なのが、Job Chartと呼ばれる係活動。年上の子が年下の子をサポートしながら、各自の役割をこなしていきます。このように、あえて異なる発達レベルの子同士が同じ教室内で過ごすことで、相手の気持ちを考えながら行動するトレーニングになるのです。

      Job Chart以外にもWingsでは全体として、自分で考え、生徒同士や先生と話し合いながら一緒に取り組んでいくカリキュラムが多く、思いやりがある=EQが高い子を育てるのを意識したものになっています。

      まとめ

            • IQは知能指数、EQはこころの知能指数を示す

            • これからの時代に求められるのは、IQとEQのバランスが取れた子

            • EQは後天的に伸ばすことができ、特に幼少期の土台作りが重要

            • EQの高い子を育てるには、読み聞かせや親子での対話が効果的


        いかがでしたでしょうか?今回は、EQの特徴や伸ばし方について見てきました。次回以降のこそだてゼミもお楽しみに!

        参考文献

              • 総務省「平成30年度版情報通信白書」https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/pdf/n4500000.pdf

              • EQ Global Alliance 「Emotional Intelligence Quotient」http://trigger-s.co.jp/business/pdf/eq_explanatory_material.pdf