【Wingsこそだてゼミ】第15回:英語っていつ始めればいいの?〜早期英語教育の意義〜

皆さんこんにちは!少し暖かくなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか?インターンのMinoriです!

今回のテーマは、「早期英語教育」です。グローバル化が進む現代社会では、英語が必要、と聞くことが多いかと思います。英語を身につけるには、早く学習を始めれば良いとよく言われますが、いつから始めれば良いのでしょうか?どうやって勉強すれば良いのでしょうか?

そこで、今回のこそだてゼミでは、早期英語教育の意義やポイントについて、一緒に見ていきましょう!

このブログはこんな人に読んでほしい

  • これから子育てが始まる方
  • 現在2~5歳のお子さんをお持ちの方
  • 子どもを幸せにするヒントが欲しい方
  • 子どもの英語習得について知りたい方
  • 子育て方法について模索中の方

目次

  • 結局、英語はいつ始めればいいの?
  • 早く英語学習を始めるデメリットってないの?
  • どうやって伸ばしたらいいの?
  • Wingsでの早期英語教育
  • まとめ

結局、英語はいつ始めればいいの?

早期英語教育といっても、いつから始めれば良いのでしょうか?
言語学では、「臨界期仮説(critical period hypothesis)」という説が有力視されています。臨界期仮説とは、

人生において、言語を習得する際にネイティブレベルの能力を獲得することが可能な時期がある(British Council, n.d.)

British Council. (n.d.). Critical period hypothesis. https://www.teachingenglish.org.uk/article/critical-period-hypothesis#:~:text=The%20critical%20period%20hypothesis%20says,it%20is%20not%20universally%20accepted.

という主張のことです。
高度な言語力を獲得するために最適な期間(=臨界期)があるということですね!
では、それって何歳ごろのことなのでしょうか?

臨界期仮説に関する研究動向を整理した論文によると、

臨界期は、一般的には2歳頃から思春期までだと言われている

Siahaan, F. (2022). The critical period hypothesis of SLA eric lenneberg’s. Journal of Applied Linguistics, 2(2), 40-45.

ということです。臨界期には、脳が柔軟(神経可塑性が高い)なので言語習得がしやすいようです!

さらに、アタッチメント(子どもと養育者の間の情緒的なつながり、愛着)研究によると、子どもは生まれて30か月(2歳半)頃から養育者から数時間離れても安心でき、そこまでストレスを感じることがなくなるようです(Evergreen Psychotherapy, 2014)。つまり、30か月頃を過ぎれば、保護者と離れて英語を勉強しに行ったりできそうです。

臨界期仮説とアタッチメント研究からわかったことをまとめると、英語は2〜3歳頃以降でできるだけ早く学び始めるのが良いということですね!

早く英語学習を始めるデメリットってないの?

英語学習は早く始めると良いことがわかりましたが、あまりに早く始めすぎると、日本語が十分に身につかないのでは、と不安になることもありますよね。

言語習得に関する論文によると、片方または両方の言語力が不十分である状態を「ダブル・リミテッド」(あるいは「セミリンガル」)といい、以下のように定義されています。

一つ以上の言語に触れて育つ言語形成期の年少者がどの言語も年齢相応のレベルに達していない状況

中島和子. (2007). テーマ 「ダブルリミテッド・一時的セミリンガル現象を考える」について. 母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究. 3, 1-6.

この論文によると、ダブル・リミテッドには話し言葉の問題、文字や読み書き能力の習得の問題、抽象的な語彙の習得に問題などがあるということです。

これらの原因は家庭における言語環境、幼児期の異文化間移動、劣悪な文字環境、などがあるようです。言い換えれば、家庭などの環境でしっかりと日本語を話す環境を確保し、読み書きをしっかりと学んでおけば、ダブル・リミテッドになるリスクは低いということです。

早く英語学習を始めたとしても、日本語を使う機会が十分にあれば、日本語力の発達も問題なく進むことがわかりますね!

どうやったら英語力が伸びるの?

早期に英語学習を始めると良いことはわかりましたが、一体どうやって学んでいけばいいのでしょうか?

バイリンガル教育に関する本(中島, 2016)によると、カナダではイマージョン方式のバイリンガル教育が行われています。イマージョンとは、そのことばの環境に完全にひたるという意味です。カナダでは、英語の母語話者の子どもが学校でフランス語で教科を学ぶなど、フランス語のイマージョンを受けることが多くあります。その中でも幼稚園〜小学校低学年などの早期トータル・イマージョンでは、以下の能力が伸びるようです。

  • フランス語(外国語)の力:聴解力・読解力はネイティブ・スピーカーレベル、会話力もネイティブ・スピーカーに近いレベル
  • 英語(母語)の力:母語は犠牲にならず、母語だけで教育を受けてきた子どもたちを読解力で上回るケースも
  • 学力:ことばが違っても同じ教科内容のため、学力は犠牲にならず、むしろ想像力・創造力に豊かになる

そして、このように能力が伸びる教育の成功要因として、以下のようなものがあるようです。

  • ことばの「使い分け」がはっきりしている:家庭と学校、あるいは学校の中でも英語を使う教室・教師、フランス語を使う教室・教師に分かれる
  • 毎日のフランス語の接触量が圧倒的に多い:普通の外国語のプログラムに比べて圧倒的な接触量
  • コミュニケーションの道具としての外国語:完全に自然習得に任せていて、文化や文法を分析的に教えることはほとんどない

ことばの使い分けをきちんと意識し、特別な教科ではなく日常生活の言語として学んでいくことで、外国語を効果的に習得できることがわかりますね!

Wingsでの早期英語教育

ここまでご紹介している通り、早期英語教育は英語の習得に向けてとても大切です。

2歳〜小学生を対象としたホームステイスタイルの英語学童/プリスクールであるWingsでは、2歳〜12歳の子どもが英語を学んでおり、早期英語学習を実践しています!
教室にいる間は「100%英語」の環境を作り上げることで、家庭とWingsで言語をきっちり使い分けられることとなり、子どもたちの効果的な英語習得を可能にしています。インプットとアウトプットをバランスよく組み合わせたカリキュラムを用意しており、また保育園・学童の代わりとしてご利用いただくなど子どもが長時間滞在することで、英語が子どもの生活の一部となります。つまり、質と量の両方の観点から、子どもが圧倒的に英語を学べる環境となっています。

実際に5歳からWingsで英語を学んでいるある男の子は、小学4年生時点で下の動画のように高い英語力を身につけています。家庭で英語を話しているわけでも、海外に住んでいたわけでもないのにここまで英語力が伸びるとは驚きですね!この子だけではなく、Wingsではたくさんの子どもが英会話力、英語力を伸ばしています。

世田谷や目黒でお子さんの英会話学校を探されている方、日本語も英語もレベルの高いバイリンガルに向けた育児を目指されている方は、ぜひ一度無料見学にお越しになってみてください!

まとめ

  • 英語学習は2〜3歳以降でできるだけ早く始めると効果的
  • 日本語を使う機会が十分にあれば、早く英語学習を始めても日本語は問題なく発達する
  • 特別な教科ではなく日常生活の言語として学ぶことで、外国語(英語)が効果的に伸びる
  • Wingsでは早期英語教育を行っており、日本の普通の子どもでも高い英語力を身につけている

いかがでしたか?世の中には英語学習に関する情報が溢れていて迷うこともありますが、早期英語教育の大切さが伝わっていましたら幸いです。
次回のこそだてゼミもお楽しみに!

参考文献

  • British Council. (n.d.). Critical period hypothesis. https://www.teachingenglish.org.uk/article/critical-period-hypothesis#:~:text=The%20critical%20period%20hypothesis%20says,it%20is%20not%20universally%20accepted.
  • Evergreen Psychotherapy. (2014). Attachment in four stages. Evergreen Psychotherapy Center. https://evergreenpsychotherapycenter.com/attachment-four-stages/
  • Siahaan, F. (2022). The critical period hypothesis of SLA Eric Lenneberg’s. Journal of Applied Linguistics, 2(2), 40-45.
  • 中島和子. (2007). テーマ 「ダブルリミテッド・一時的セミリンガル現象を考える」について. 母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究, 3, 1-6.
  • 中島和子. (2016). バイリンガル教育の方法 : 12歳までに親と教師ができること (完全改訂版 ed.). 東京: アルク.